お客様へ安全アドバイス

安心にいたる安全!それが信頼です!


自家用電気工作物の立入検査で困らないためのアドバイス

立入検査では、鍵の管理、標示、樹木・植物接触、非常訓練・アースの設置は

チェックされます。日頃から現場の状況を確認し、具体的に安全対策や対処を

少しづつでも実施しておくことが大切です。

なにもしていないと、間違いなく後悔します。PCBも要チェック!

立入検査は、前半に書類検査、後半に現場検査、最終評価の説明があります。

普段から対策をしておけば、立入検査が決まっても慌てなくて済みます!

灯台の写真

お客様の受変電設備の安全性を高めることは、安心が生まれ、安心が継続されると、信頼関係が生まれます。

電気管理技術者は、安全のみちしるべ

指導的立場にあります。安全には、高い意識でいたいものですが、なかなか

難しいです!しかし、目指すところは安全第一!電気事故ゼロ!です。

立入検査に対応できていれば、安全性も対応できているはずです!


余計なアドバイスですが、御理解いただけたら幸いです。


 

1.鍵の保管・管理 キーホルダーを取付

受変電設備・低圧負荷設備に関する鍵は、緊急時に

すぐに発見出来るよう保管する必要があります。

火災時・災害時に、電気設備の鍵が見つからず、

安全確保が出来ないために、対応が大幅に遅れ

被害が拡大するトラブルが発生しています。

誰でもすぐに、電気関係の鍵とわかるようキーホル

ダーを付けるよう、お勧めして下さい。

点検の際も、キーホルダーがあるといいのでは?

どれが、どの鍵なのか明記する。誰でもがすぐにと

いっても、関係者以外は使用禁止です。

 

立入検査で困らないためのアドバイス

注意 構内第1柱の継電器BOXの鍵は、必ずチェックされます。検査前には、鍵を取付ましょう!

構内第1柱A種接地線の保護管があるか?足場ボルトが

地表から1.8m以上の高さにあるか?も注意です!

キーホルダー
継電器BOX


 

2.標示の見直しと、整理整頓、防火対策は?

高圧受変電設備は、標示が義務付けられています。

古くなり破損していたり剥がれたり、なくなっていることもあります。

また、分電盤の扉の前に物があっては、緊急時の対応に支障がでます。

「分電盤の前に物を置くな!」を、お客様皆様からも

周知徹底して頂く。

受変電設備の設置場所や消火器など、防火対策も確認してみて下さい。

電気室・キュービクル内に不用な物はないように!

 

立入検査で困らないためのアドバイス

注意 電気室・キュービクル前の変電設備の標示も、チェックの対象です。

高圧ケーブルの配管・保護管に高圧危険の標示を!

消火器はありますか?

受変電設備標示
高圧危険


 

3.樹木・植物接触は高圧受電の大敵

停電事故で、樹木接触・植物接触が要因とされる事例が多くあります。電線が長い間、樹木と接触しこすれ絶縁破壊して事故が発生、蔦が延び電柱の支線をはって大雨で地絡事故となったりと、樹木・植物接触は要注意です。植物が生茂り、小動物がケーブルをつたっての電気事故も多いようです。

安全確保で、樹木の伐採や剪定をお願いするのも安全アドバイスです。

樹木との高圧地絡は火災になる場合もあり、成長がはやいので、高圧に接触しそうな樹木や植物を発見したらすぐに対処しましょう!

責任分界点より中電側の時は、中電に連絡すると、すぐに対応してくれます。

構内第1柱の周りにある樹木は不用と思います。昇柱の際、足場確保が出来

ないような沢山の樹木があったりします。しかし、景観もあるので、難しい

ところです。樹木も財産に入っていたりしますので無闇に言えませんし。

また、架空電線・架空ケーブルの接触や離隔も注意しましょう!


樹木接触

樹木の伐採や剪定をするには、停電しなければ危険です。高所作業車が必要な場合は、電気工事会社や中部電力グループの樹木伐採専門業者に依頼します。(電気の知識がある業者)



立入検査で困らないためのアドバイス

注意 樹木・植物接触など指摘されれば、面倒な報告書を作成提出し改善を

必ず実施しなければならないので、指摘されそうな場合には、立入検査前に

伐採・剪定をするようにして下さい!後でもいいと思うと後悔しますよ!

架空電線・架空ケーブルの接触・離隔にも注意してください。


 

4.停電時の対応、非常訓練

非常訓練は、火災訓練だけではなく、非常時の停電対応が必要になります。

停電時の対応処置・停電時火災の場合の対応処置などを確認しておきましよう!

また、緊急連絡体制表を作成し掲示するようにします。各事業場の皆様が、緊急時、すぐに確認できる場所に掲示しますが、個人情報があるので、関係者以外が目につく場所は避けましょう。火災警報器の近くに掲示するのが良さそうです。

非常用訓練

非常時、電気主任技術者が不在の場合もあり、事業場の統括管理責任者と電気保安責任者は、停電対応について操作範囲を協議しておくことが必要です。

安全面を考慮して対応処置を確認しましよう!

設備の電気保安責任者が対応できるメインの低圧分電盤主幹ブレーカーを開放してから避難するよう指導してください。

電気の資格がない知識のない責任者は、高圧部分の操作は厳禁です!

立入検査で困らないためのアドバイス

注意 「非常訓練は、どうしていますか?」と質問されたら、お客様からの

返事は「現在、〇月〇日に実施するよう計画しています。」と、お伝えする。

「停電処置は、どなたがどうしていますか?」の質問には、「電気管理責任者が電気主任技術者に連絡し指示をして頂きます。連絡が出来ないときは、メインのブレーカーを開放して避難しています。」の返事とする。


 

5.漏電・感電対策、機器アースと充電部のガード

① 機械器具の金属製外箱等の接地      (電気設備技術基準の解釈第29条)  

「機械器具の金属製外箱等の接地」(電気設備技術基準の解釈第29条)

電気機械器具では、一般に通電部分と金属製外箱等との間は絶縁されています。しかし、絶縁が劣化し、金属製外箱等に漏電して危険を生じることがあるため、接地を施す必要があります。特に水気のある場所や湿気の多い場所で使用する機器には、アースを必ず取付するように決められています。

冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、ウォータークーラーなどは漏れ電流による危険を低減するためにも、また、工場内等で使用する電気機械器具についても接地されて いることの確認をお願いします。

電気機械器具の金属製外箱がアースされていないか確認するには、ある電気管理技術者の請売りですが低圧検電器で反応しますので、月次点検で簡単に調査できます。一度、担当事業場で実施してみて下さい。

アース接続口がない場合は、コンセントに差し込むだけで漏電対策ができる、アース線と同じような役割を果たしてくれるビリビリガードを使用する。(漏れ電流が15mAで遮断する)

ビリビリガード

ビリビリガード

② 充電部が露出している箇所には、ガード・バリアを施して下さい。     

最近は見なくなりましたが、たまに見る古い露出型ナイフスイッチは、ノンヒューズブレーカーに改修してなければ指摘があります。

最低限、充電露出部に絶縁ガードを施しましょう!

露出型ナイフスイッチ

立入検査で困らないためのアドバイス

注意 工場の電気設備機器はもちろん、水気のある場所や湿気の多い場所で使用する電気機器には必ずアースを取付ましょう!

ビリビリガードは、どうしてもアースが取れない場合だけにしましょう!


 

6.足場工事における感電事故防止

外壁塗装工事など足場を使用する、または、クレーンを使用する建設工事等において、工事業者が感電事故の危険性を理解していない場合には、重大な感電事故の発生が危惧されます。お客様より工事業者に、感電事故防止を下記 の要請にて周知徹底するようお願いいたします。

1⃣ 配電線の近接作業等となる場合は、防護カバーの取付依頼を行う。

2⃣ 高圧開閉器や引込みケーブル等の電気工作物の近接作業は、電気主任技術者(外部委託の場合は保安法人や管理技術者)へ連絡相談を行う。

3⃣ 足場工事で感電の危険性がある場合は、停電して作業をするか、絶縁用防護具  を装着する等の措置後に作業を行う。

4⃣ 足場工事業者に対して、感電の危険性や事故防止について保安教育を行う。 

5⃣ 隣接企業による工事も必要に応じて安全対策を協議する。

足場工事感電対策保護カバー
クレーン作業感電対策保護カバー

まったく電気の怖さを知らない知識のない外壁塗装業者がいます、御注意を!